僕は2020年12月、住宅ローンの実行と同時に三井住友海上で火災保険10年・地震保険5年に加入した。一括・口座振替で229,360円を一気に持っていかれた日のことを今でも覚えている。地震保険は5年契約満了の2025年12月に更新せず終了。「2022年10月で火災保険の10年契約はもう組めない」という事実と、地震保険の認定基準のシビアさを踏まえて、46歳の僕が下した判断のリアルを書く。
1. 僕の契約サマリ(三井住友海上GKすまいの保険)
2020年12月、フラット35で住宅ローン3,800万円を組んだタイミングで、銀行から「火災保険は必須」と言われた。住宅ローン実行日に向けてバタバタ動く中、保険まで含めて即決する必要があった。
| 項目 | 金額 | 期間 |
|---|---|---|
| 火災保険(三井住友海上GKすまいの保険) | 110,330円 | 10年一括(2020/12〜2030/12) |
| 地震保険 | 119,030円 | 5年一括(2020/12〜2025/12) |
| 支払い合計 | 229,360円 | 口座引き落とし・一括 |
| 地震保険更新 | 2025年12月で終了・6年目以降は未加入 | |
当時は「とりあえず10年でいいか」くらいの感覚で即決したが、この判断が後から振り返ると大きかった。詳しくは次の章で書く。
2. 2022年10月改定で「10年契約」はもう組めない
2020年12月の僕の契約から1年と少し後、2022年10月に火災保険業界に大きな改定があった。変わった点は3つ。
- 最長契約期間が10年→最長5年に短縮
- 参考純率が全国平均で+10.9%値上げ(2005年の+8.7%を超える過去最大の上げ幅)
- 「破損・汚損」「水濡れ」「盗難」などの自己負担額が最低5万円に一律引き上げ
つまり、2022年10月以降に火災保険を新規契約した人は、僕と同じ「10年一括」はもう選べない。
もし今(2026年)の自分が新規加入する立場だったら、最長5年契約しか選べず、保険料は10.9%値上げ済み、さらに自己負担も最低5万円。同条件で見積もったら3万円以上の追加負担は確実だっただろう。住宅ローン実行のタイミングで「とりあえず10年一括」と即決した自分を、今静かに褒めたい気分になる。
3. 10年一括で得した約24,200円の正体(長期係数の話)
火災保険の一括払いは「長期係数」で割引が決まる。業界標準の係数はこちら。
| 期間 | 長期係数 | 割引率(年払い比較) |
|---|---|---|
| 3年一括 | 2.70 | 約10% |
| 5年一括 | 4.30 | 約14% |
| 10年一括 | 8.20 | 約18% |
僕の火災保険110,330円を年換算すると11,033円/年。これを1年契約で計算するベース料金は、110,330÷8.20=約13,455円/年になる。10年で割り戻すと134,550円が「年払いだった場合の総額」で、10年一括にしたことで約24,200円安く済んだ計算になる。
地震保険も同じ理屈で、5年契約の長期係数は4.70(年払い比較で約6%割引)。119,030÷4.70=1年契約の基準料金は約25,326円/年。5年一括にしたことで約7,600円安く済んだ計算だ。
火災・地震を合わせて約31,800円の一括割引を取りに行けた。当時は係数の話まで詳しく見ていなかったが、後から逆算してみると「一括にしておいて正解だった」と素直に思う。
4. 地震保険を「6年目から切った」3つの理由
①「シビアだと聞いた」きっかけ
保険周りの判断を、銀行や保険会社の説明だけで決めると、どうしても売る側の言い分しか入ってこない。だから普段から、僕は信用している金融系YouTuberの動画を見て、自分の頭で考えるようにしている。
ある日、いつも見ているチャンネルで「地震保険、実は思ったほど出ない」という話題が出ていた。最初は半信半疑で聞いていたが、認定基準の話まで踏み込んだ解説を聞いて「これは自分でも調べておくべきだ」と思った。
②調べてみたら、本当にシビアだった
地震保険の損害認定は、以下の4区分で決まる(2022年10月以降の現行ルール)。
| 区分 | 主要構造部の損害額 | 保険金支払い |
|---|---|---|
| 全損 | 時価額の50%以上 | 100% |
| 大半損 | 40%以上50%未満 | 60% |
| 小半損 | 20%以上40%未満 | 30% |
| 一部損 | 3%以上20%未満 | 5% |
| 認定外 | 3%未満 | 0円 |
調べていて衝撃だった事実が3つあった。
- 「主要構造部」=基礎・柱・壁・屋根のみ。内装は損害認定の対象外
- 国が出す「罹災証明(全壊・半壊)」と、地震保険の損害認定は別の基準。罹災証明で「半壊」でも地震保険で「認定外」になり得る
- 仮に補償額1,500万円で「一部損」認定でも、出るのはたった75万円(5%)
つまり、震度6強の直下型で家が半分以上潰れるレベルでない限り、保険金額の100%は出ない。よくある「壁にヒビが入った」「屋根瓦が一部落ちた」くらいの被害だと、1円も出ない可能性すらある。
③「お金×確率×損失」で計算したら合わなかった
ここからは僕の判断ロジック。保険の原則は「確率は低いが損失が大きいリスクにかける」もの。生命保険・火災保険・自動車保険などは、この条件をきちんと満たしている。
では地震保険を当てはめてみると——
- お金:5年で119,030円。決して安くない金額
- 確率:大半損以上の認定を受けるレベルの大地震に遭う確率は、客観的に低い
- 損失:認定されても一部損なら5%しか出ない=大損失をカバーしない
つまり「確率低×損失大」の保険原則の中で、地震保険は『損失大』の条件を満たしていない。これが僕の冷静な結論だった。
2025年12月、地震保険の5年契約が満了したタイミングで、迷うことなく更新を見送った。「もし更新していたら、また12万円近くを5年で払うことになる。その12万円が万が一の時に5%しか戻ってこない可能性が高い」——その天秤を計算したら、答えはすぐに出た。
5. 三井住友海上を選んだ理由
三井住友海上のGKすまいの保険を選んだ決め手は、シンプルに2つ。
- 信用できる知人から「火災保険なら三井住友海上が安くていいよ」と教わっていた
- ネットの口コミでも「他社見積もりの中で一番安かった」「保険料が手頃」という加入者の声が目立っていた
住宅ローン実行に向けて、三井住友海上を含めて複数社で見積もりは取った。その上で、知人とネットの評判が一致していた三井住友海上に、見積り金額と補償内容を見て最終的に即決した。
結果として、今振り返っても後悔はない。保険料・補償内容・契約手続きのスピード、いずれも「失敗だった」と思う場面はなかった。
6. 2030年の更新で迫られる選択肢
2030年12月、火災保険の10年契約が満了する。その時、僕には3つの現実が待っている。
- 新規契約は最長5年しか選べない(10年契約への戻り道はない)
- 火災保険料はすでに+10.9%値上げ済み。さらに追加値上げの可能性もある
- 地震保険を再加入するか、切ったままにするかの再判断
僕が2030年に向けて今のところ考えているのは——火災保険は5年一括で再契約(年払いより確実に得)、地震保険は再加入しない方針。期待値計算は5年後も大きく変わらないだろう。
正直、保険料の上昇は嫌だ。でも住宅ローン残3,800万円を背負っている以上、火災保険を完全に切る選択肢はない。「払うべき保険」と「払わなくていい保険」を冷静に分けるのが、46歳の家計運営のリアルだと思う。
7. これから家を買う人、契約更新を控える人へ
僕の実体験から、これから動く人に伝えたいことが3つある。
- ローン会社が紹介する保険を、そのまま鵜呑みにしない。別会社で見積もりを取る価値はある。複数社を回る余裕がないなら、信頼できる人の評判で即決もアリだが、最低限の口コミは事前に見ておく
- 地震保険は「金額」より「期待値」で判断する。認定基準の4区分と、自分の家の補償額を掛け算して、「最悪のシナリオで何円戻るのか」を計算してから加入を決める
- 長期一括の割引は最長5年に変わったが、今でも有効。5年一括で約14%の割引、3年一括でも約10%。年払いより一括の方が確実に得
家を買うときの保険選びは、住宅ローン・税金・引っ越し費用と並行で進むので、どうしても優先順位が下がる。でも10年単位で20万円以上動くお金だ。即決でもいいから、最低限の「自分なりの根拠」を持って契約してほしい。

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