「子どもがやりたいと言ったら応えてあげたい。でも気づけば習い事代が月6万円に……」共働き40代の親御さんから、こういった悩みをよく聞きます。
我が家も小学生と幼稚園の子ども2人がいて、習い事は「本人が一番やりたいもの」を1つに絞る方針にしています。あれもこれもと増やすより、月の予算を先に決めてから選ぶほうが、家計も子どもの集中力も安定すると感じています。
この記事では、共働き家庭が習い事にかけるお金の正解と、老後資金・教育費とのバランスの取り方を、実体験も交えながら解説します。
習い事にかかるお金の実態|文科省データで確認
文部科学省「子供の学習費調査(令和3年度)」によると、学校外活動費の年間平均は以下のようになっています。
| 学校段階 | 公立の場合(年間平均) | 月換算 |
|---|---|---|
| 幼稚園 | 約90,600円 | 約7,500円 |
| 小学校 | 約247,600円 | 約20,600円 |
| 中学校 | 約368,800円 | 約30,700円 |
| 高校 | 約203,700円 | 約17,000円 |
学校外活動費が最も高いのは中学校(月3万円前後)で、これは受験期の学習塾費用が押し上げている影響が大きいです。習い事だけで見れば、小学校時代(月2万円前後)が負担感のピークになりやすいタイミングです。ただし平均は「みんながこれくらいかけている」というだけで、あなたの家庭に最適な金額ではありません。
「習い事貧乏」になる3つのパターン
パターン①:子どもの「やりたい」に全部応えてしまう
子どものやる気を大切にしたい気持ちはわかります。しかし「やりたい」と言うたびに追加し続けると、気づけば月6〜8万円になることもあります。習い事は「数より質」です。1〜2つに絞って深く続けた子ほど、大きな成果を出す傾向があります。
パターン②:「みんながやっているから」の横並び思考
周囲の家庭と比較して焦り、不要な習い事を増やすケースです。英語・プログラミング・体操……流行に乗るだけでは子どもの個性は伸びません。わが子が本当に好きなこと・得意なことを親がよく観察して選ぶことが大切です。
パターン③:投資・貯蓄を削って習い事費に回す
最も危険なのがこのパターンです。NISAやiDeCoの積立を止めて習い事代に充てることは、子どもの現在のために親の老後を犠牲にすることを意味します。老後資産は時間が経てば経つほど複利で増えますが、止めてしまった分は取り返しがつきません。
習い事の予算設定|家計から逆算する方法
習い事の月額予算は、手取り月収の5〜8%以内が一般的な目安です。ただし、この範囲はあくまで参考値。最重要なのは「先取り投資・貯蓄を確保した後の余剰から払えるか」です。
| 手取り月収 | 5%の目安 | 8%の目安 | 我が家の判断基準 |
|---|---|---|---|
| 30万円 | 15,000円 | 24,000円 | 投資・貯蓄後に余裕があれば |
| 40万円 | 20,000円 | 32,000円 | 投資・貯蓄後に余裕があれば |
| 50万円 | 25,000円 | 40,000円 | 投資・貯蓄後に余裕があれば |
| 60万円 | 30,000円 | 48,000円 | 投資・貯蓄後に余裕があれば |
我が家(手取り60万円)は、投資・貯蓄(新NISA月15万+現金移動4.5万)を先取りしたあとの範囲で習い事を決めています。今は子ども2人で月8,000円の範囲に収めています。
コスパの良い習い事の選び方
公的施設・地域の教室を活用する
市区町村の公民館・スポーツセンター・図書館などで開講されている教室は、月数百〜数千円で通えるものが多いです。水泳・体操・絵画・英語など、民間の習い事と大差ない内容のものもあります。まずは公共施設のプログラムを調べることをおすすめします。
オンライン・アプリ学習を組み合わせる
- 英語:オンライン英会話(月4,000〜8,000円)+英語アプリ(無料〜)で、英会話教室(月15,000円〜)の代替になる
- プログラミング:Scratch(無料)・Code.org(無料)で基礎は十分学べる
- 音楽:YouTubeレッスン動画で基礎練習、月1〜2回の個人レッスンで効率的に上達
習い事と投資・貯蓄のバランス|我が家の配分例
| 費目 | 月額 | 優先度 |
|---|---|---|
| 新NISA積立(夫・S&P500) | 150,000円 | ★★★(最優先) |
| 投資用口座への現金移動 | 45,000円 | ★★★(最優先) |
| 妻のオルカン積立 | 20,000円 | ★★★(最優先) |
| 習い事費(子2人分) | 8,000円 | ★(余剰から) |
習い事は「余剰から払う」という位置づけです。投資・貯蓄を増やしたいときは習い事を減らし、子どもの成長に合わせて柔軟に変えています。
習い事を増やしたいときの判断基準
子どもが新しい習い事をやりたいと言ったとき、我が家では以下の基準で判断します。
- 今の習い事を辞めてでもやりたいか?(足し算ではなく入れ替えを考える)
- 3か月間、無料体験や見学を続けて、まだやりたいか?(熱が冷めないか確認)
- 予算内に収まるか?(投資・貯蓄を削らずに払えるか)
この3つをクリアした習い事だけを追加するルールにしてから、習い事費がコントロールしやすくなりました。
よくある質問(FAQ)
Q. 習い事を辞めさせるとき、子どもへの言い方は?
A. 「お金がないから」ではなく「家族みんなで大切なことに集中するために選んでいる」と伝えましょう。家族の価値観として「選ぶことの大切さ」を教える良い機会にもなります。子ども自身が選んだものを続けるほうが伸びます。
Q. 中学受験を考えているが、塾代が高すぎる。どうすれば?
A. 中学受験塾(大手4塾)は月5〜10万円が相場です。受験を考えるなら小3から準備を始め、塾代を含めた教育費を積立しておくことが必須です。また、通信教育(進研ゼミ・Z会)を小学校低学年から活用して基礎を固め、塾は受験学年(小5〜小6)からに絞るコスト削減策も有効です。
Q. 習い事代をクレカで払うと節税になる?
A. 習い事代自体は所得控除になりませんが、クレジットカードで払うことでポイントが貯まり実質的な割引になります。年間30万円の習い事をポイント還元率1%のカードで払えば、年3,000円分のポイントが貯まります。使っているカードのポイント還元率を確認しましょう。
Q. 習い事を全くやらせないのはかわいそう?
A. そんなことはありません。図書館・公園・地域イベント・家族との会話や旅行など、お金をかけない体験が子どもの知的好奇心や情緒を育てることも多いです。習い事はあくまで「選択肢のひとつ」。親が一緒に過ごす時間こそ、最大の教育投資です。
まとめ|習い事は「量より質」、家計は「仕組みが先」
子どもの習い事にかけるお金の正解は「投資・貯蓄を最優先にした上で、余剰から予算を決める」ことです。習い事の数より質を重視し、子ども自身が本当にやりたいものを選ばせてあげてください。
老後資金の準備を犠牲にしてまで習い事をさせることは、長期的には子どもに負担をかけることにもなりかねません。今の子どもへの投資と、未来の家族全員の安心、そのバランスを意識した家計設計を心がけましょう。



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